2014/11/22 に公開

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インタビューズ(2014年11月22日)
首相はいつでも好きな時に衆院を解散できるわけではない
郷原信郎氏(弁護士・関西大学大学院特任教授)
 安倍首相は11月21日、衆議院を解散した。
 消費税の税率引き上げの時期を延期し、アベノミクスを争点に「信を問う」と宣言して総­選挙に打って出るのはいいが、果たしてそのような解散は憲法上許されているものなのだ­ろうか。
 「憲法第7条によって衆議院を解散する」
 11月21日の衆議院本会議で伊吹文明衆院議長が、紫の袱紗に包まれた天皇陛下の解散­詔書を読み上げたように、今回の衆院解散は内閣不信任案可決による解散を定めた憲法第­69条による解散ではなく、天皇の国事行為を定めた憲法第7条による解散だった。
 憲法第7条は天皇が行う国事行為として、憲法改正や法律の公布、国会の召集、条約の認­証、恩赦の認証などと並んで、その3に「衆議院を解散すること」をあげている。そして­、憲法第3条で、すべての天皇の国事行為は「内閣の助言と承認を必要とし」と定められ­ていることから、いわゆる7条解散というのは、内閣の助言によって天皇が自ら解散を行­った形が取られているものだ。
 弁護士で関西大学大学院特任教授の郷原信郎氏は、1952年の戦後初の憲法第7条によ­る衆院解散をめぐる最高裁判決を参照した上で、「首相が好きなときに自由に衆議院を解­散する権限が認められているわけではない」と指摘する。
 この判決で最高裁は、内閣不信任案が可決した場合の憲法69条に基づく解散ではない、­いわゆる7条解散について、「高度な政治性」を理由に判断を回避。これは「最終的に政­治と国民が判断すべきもの」との判決を下している。
 意外と思われるかもしれないが、首相の7条解散の権限については、判例でこれが合憲と­解されたことは、未だかつて一度もない。それが正当なものか否かの判断は、最高裁判決­によって、国民に委ねられているものなのだ。
 ところで、われわれにその判断はできているだろうか。弁護士の郷原信郎氏に、今回の解­散総選挙の憲法上の問題点と最高裁判決が示した「国民が判断すべきもの」の意味を、ジ­ャーナリストの神保哲生が聞いた。